ネット上でこんな論文を見つけました。東大文学部の人のものらしいですが。
「バイク便ライダーのおこなう歩合給労働の特色を明らかにすることが本稿の目的である。
参与観察の結果から、歩合給ではたらくバイク便ライダーの労働が、金銭的な動機と趣味的な動機の双方によって方向づけられていることが分かった。
それは、ライダーたちが、収入の不安定性や労働の危険性といった歩合給労働のマイナスの面をプラスに評価し、労働の動機へと変えていく過程である。
収入の不安定性は、高収入を得ることができるかもしれないという希望に、労働の危険性は、バイクという趣味の世界で優位に立つことができるかもしれないという希望に変換される。
本稿は特に後者に注目する。歩合給ではたらくバイク便ライダーたちは、歩合給労働の「真摯さ」によってバイクの「かっこよさ」を意味づけなおしていく。それは、単なる「労働の趣味化」ではなく、労働によって、消費主義的なバイクの趣味世界そのものを塗り替えていく過程(「労働による趣味の更新」)である。
それが、歩合給で働くバイク便ライダーたちの強力な動機を引き出している。」
さあて、どうでしょうねえ。そういう人もいるでしょうが、動機付けは様々でしょう。趣味で済まない部分、金銭動機だけでは済まない部分両方ある。しかしそこについて言えば、どんな労働でも同じです。
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